日本語の森
3.8 教育 2026年9月2日に更新
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長所
- 日本語学習者向けに文法や語彙を体系的に学べる
- 動画中心で、講師の説明を聞きながら理解を深められる
- JLPT対策としてレベル別に学習しやすい
- 実際の会話に近い例文で表現の使い方を確認できる
- スマートフォンで好きな時間に学習を続けられる
短所
- 初級者には一部の説明や会話が難しく感じられる場合がある
- 無料で利用できる範囲に限りがある
- 動画視聴が中心で、通信量を消費しやすい
- 会話練習や発音のフィードバック機能は限定的
- 学習内容が多く、目的の教材を探しにくいことがある
分析者 Mobexer
日本語を日本語で学びたい人にとって、「日本語の森」はかなり筋のよい学習アプリだと感じました。英語などを介して文法を説明するタイプではなく、日本語の授業動画を中心に勉強できるため、初級の途中から日本語だけの説明へ移りたい人に向いています。私が使って特に良いと思ったのは、机に向かう時間をあらかじめ長く確保しなくても、短い空き時間に授業へ戻れることです。
一方で、これだけで日本語のすべてを完成させるアプリではありません。動画を見て理解する力は伸ばしやすいものの、会話の反応速度、作文の添削、単語の反復、発音の細かな確認まで一つで済ませたい人には物足りなさが残ります。私の結論を先に言えば、日本語の説明を聞く習慣を作りたい学習者にはおすすめですが、完全な総合教材として選ぶより、文法や聴解の軸になる補助教材として使うのがいちばん賢いです。
日本語だけの授業動画が学習の中心になる
このアプリの特徴は、学習の入口が単語カードやゲームではなく、日本語の授業動画であることです。日本語を日本語で学ぶ形式は、最初は少し緊張します。しかし、分からない部分を日本語のまま考える時間が増えるので、学習が進むほど「日本語を別の言語へ変換してから理解する」癖を減らしやすくなります。
私が使うなら、動画を最初から完璧に理解しようとはしません。まず普通に見て全体の話題をつかみ、次にもう一度見て、聞き取れなかった文法や表現を確認します。この二段階にすると、一回の視聴で止まってしまうよりも学習が続きやすくなります。動画形式なので、教科書のページを行き来するより、先生の説明の流れを追いやすいのも利点です。
ただし、日本語だけの説明は誰にでも簡単というわけではありません。ひらがなを覚えたばかりで、基本的な文の意味もまだ取りにくい人は、説明そのものが負担になる可能性があります。初級者が使う場合は、すべてを理解しようとせず、知っている単語を拾いながら少しずつ慣れる使い方が現実的です。母語で文法を整理する教材を別に持っておくと、つまずいたときに戻りやすくなります。
教育カテゴリのアプリとして見ると、派手な演出より授業を見ることに重心があります。遊びながら学ぶタイプを期待すると印象は違うでしょう。反対に、先生の説明を聞きながらノートを取りたい人には、落ち着いて取り組める構成です。通勤や休憩中に見る場合でも、一本を全部終えられなくて困るというより、区切りのよいところで止めて後から再開する使い方がしやすいと感じました。
毎日の生活に入れやすい具体的な使い方
たとえば、朝の準備中に動画を一本選び、最初は音声を中心に聞きます。昼休みに同じ内容を画面を見ながら確認し、夜にノートへ例文を二つだけ書く。この流れなら、長時間の勉強を予定に入れなくても、同じ授業へ複数回触れられます。私なら新しい動画を次々に進めるより、前日に見た内容を翌日にもう一度聞く方法を選びます。
もう一つ有効なのは、動画を見終わった直後に、説明されていた文法を使って自分の生活に関する文を作ることです。たとえば予定、買い物、仕事、家族のことなど、実際に話す可能性のある内容に置き換えます。アプリの視聴だけで終えると「分かったつもり」になりやすいので、見た後に一文でも自分で作ると定着の具合を確認できます。
音声を聞く目的でも利用できます。画面を見て理解する一回目と、移動中に音だけを聞く二回目を分けると、文字に頼らず内容を追う練習になります。ただし、聞き流しだけで学習が完了するわけではありません。聞き取れなかった箇所を後で画面に戻って確かめる工程を入れないと、知っている表現だけを聞き続ける状態になりがちです。
一般的な学習アプリと比べたときの立ち位置
単語カード中心のアプリと比べると、文法が実際の説明の中で扱われる点が強みです。単語の意味を素早く覚えたいならカード型のほうが効率的な場面もありますが、文と文の関係や、なぜその表現を使うのかを理解したい場合は授業動画のほうが自然です。
ゲーム型のアプリと比べると、継続のきっかけになる刺激は少ないかもしれません。正解数や達成感を細かく積み上げたい人には、練習問題を中心にしたサービスが合うでしょう。私はこのアプリを、毎日の学習を盛り上げるゲームというより、先生の授業を自分の予定に合わせて受ける場所として考えています。
オンライン授業と比べた場合は、自分のペースで見られる自由さが魅力です。予約や相手との時間調整が必要ないので、忙しい人でも始めやすい反面、その場で質問したり、発話を直してもらったりはできません。人と話す練習を最優先するなら、会話レッスンを組み合わせたほうが上達を実感しやすいです。
使って分かった強みと、見逃せない弱点
日本語の森を評価した理由の一つは、日本語学習を「翻訳して答えを出す作業」だけにしないことです。日本語で説明を受け、日本語の例に触れ、日本語のまま考える時間を作れます。これは、読解や聴解を伸ばしたい人にとって地味ですが重要です。特に、初級文法の知識はあるのに、説明を日本語で聞くと急に難しく感じる人には、よい橋渡しになります。
また、無料で始められる点も試しやすさにつながっています。価格は無料で、必要に応じてアプリ内で一アイテムあたり二百五十円の購入があります。最初から大きな費用を決めず、自分が動画学習に向いているかを確かめてから使い方を考えられるのは安心です。購入を前提にしなくても、まず学習スタイルとの相性を見られます。
開発元はnihongonomoriで、教育アプリとしての公開は二〇二〇年十二月二十七日です。現在のバージョンは三・一五で、Androidでは七・〇以上が必要です。比較的新しい端末だけに限定される条件ではないため、手元のAndroid端末で利用を検討しやすいでしょう。年齢区分は三歳以上ですが、内容は幼児向けの遊びというより、日本語を学ぶ人が授業を見るためのものです。
利用者の広がりも判断材料になります。ダウンロードは十万以上で、平均評価は三・八です。評価数は約四百件、レビュー数は約四十件なので、多くの人に試されている一方、評価だけで自分との相性まで決めるのはおすすめしません。動画で学ぶことが苦にならないか、日本語だけの説明をどの程度追えるかを実際に確かめるほうが、判断としては正確です。
最大の弱点は、受け身の学習になりやすいこと
私が最も注意したいのは、動画を見ているだけで勉強した気分になりやすい点です。先生の説明が分かりやすいほど、視聴中は理解が進んだように感じます。しかし、画面を閉じた後に自分で文を作れるか、聞いた表現を会話で使えるかは別問題です。ここを補うため、視聴後に声へ出す、短い文を書く、翌日に思い出して説明するという能動的な作業を加える必要があります。
動画中心の形式は、質問をすぐ解決したい人にも少し不便です。授業の流れを止めずに理解するには向いていますが、自分の間違いをその場で先生に確認する個別指導とは違います。文法の細かな違いを一つずつ納得したい人や、作文を直してほしい人は、このアプリだけでは学習の穴が残ります。
さらに、学習者によっては日本語だけの説明が遠回りになります。母語で文法の骨組みを短時間で理解し、その後に練習へ進みたい人なら、説明言語を選べる教材のほうが効率的な場合があります。日本語の森は、日本語に触れる量を増やすことに価値がありますが、初級の最初から最後まで一つの方法で押し通す必要はありません。
効果を高めるための三つの工夫
一つ目は、動画を「見る教材」ではなく「再現する教材」として扱うことです。授業の中で説明された文法を見終わった後、画面を閉じて自分の言葉で説明してみます。うまく説明できなければ、理解がまだ受け身だと分かります。この確認は、単にもう一度再生するより、弱点を見つけるのに役立ちます。
二つ目は、ノートをきれいに作りすぎないことです。動画の内容を全部書き写すと、視聴が止まり、時間もかかります。私は文法の意味を一行、使い方の例を一つ、自分で作った文を一つだけ残す方法がよいと思います。後から見返したときに、授業の記録ではなく、自分が使うためのメモになります。
三つ目は、目的ごとに視聴方法を変えることです。文法を理解したい日は画面を見て一時停止し、聴解を鍛えたい日は同じ内容を音声中心で聞き、発話を練習したい日は例文を止めてまねします。同じ動画でも取り組み方を変えれば、理解、聞き取り、発話のきっかけを一つの授業から引き出せます。
どんな人に合い、誰には別の選択肢がよいか
このアプリが特に合うのは、すでにひらがなや基本的な日本語に触れていて、日本語での説明へ進みたい人です。独学で文法を勉強しているものの、教科書の文章だけでは納得しにくい人にも向いています。授業を何度も見返しながら、自分で学習のペースを作れる人なら、無料で始められる利点を活かしやすいでしょう。
日本語を使う環境へ近づきたい人にも役立ちます。日本語の授業を日本語で聞くこと自体が、実際の生活で説明を受ける練習になるからです。すぐに会話が流暢になるわけではありませんが、聞き慣れない日本語に対する抵抗感を減らす材料になります。日本語学校の授業を補う目的で、復習用に取り入れる使い方も考えやすいです。
逆に、単語を短時間で大量に覚えたい人、毎回すぐ答えを入力して正誤を確認したい人、先生との会話を中心に学びたい人には、別のアプリやサービスのほうが合います。発音を細かく採点してほしい人や、作文の誤りを個別に直してほしい人も同様です。日本語の森を選ぶなら、動画授業にない部分を別の方法で補う前提を持っておくと、期待外れになりにくいです。
子どもが使う場合は、年齢区分だけで内容が自動的に合うと考えないほうがよいでしょう。三歳以上の区分ではありますが、日本語を日本語で学ぶ授業を一人で進められるかは、年齢より語彙力や学習目的に左右されます。保護者が一緒に見て、短い時間で区切り、動画の内容を簡単な会話に変えるなら活用しやすくなります。
最終的な評価
日本語の森は、学習アプリにありがちな「少し触って終わる」使い方より、授業を繰り返し見て理解を深める使い方に向いています。日本語だけの説明という方針には、初級者にとっての壁がありますが、その壁を越えられる段階の学習者には、翻訳に頼らず日本語へ慣れる機会になります。私は、文法を日本語の流れの中で理解したい人に、まず試してほしいアプリだと思います。
ただし、視聴した量を学習成果と取り違えないことが大切です。動画の後に声へ出し、短い文を書き、翌日に思い出す。この三つを加えるだけで、受け身の視聴から実際に使う練習へ変えられます。単語学習や会話練習を別に組み合わせれば、弱点も補いやすくなります。
総合的に見ると、無料で始められ、十万以上のインストールがある日本語学習アプリとして、試す価値は十分あります。平均評価の三・八という数字も含めて考えると、誰にでも万能というより、動画授業と日本語だけの学習環境を求める人に強いタイプです。私は、短時間でも毎日日本語の説明を聞く習慣を作りたいなら選びます。一方、対話や添削を最優先するなら、別の学習手段を主役にするのがよいでしょう。
よくある質問
日本語の森とは、どのようなアプリですか?
日本語の森は、日本語を学習したい人向けのオンライン教材や動画を中心とした学習サービスです。ひらがな・カタカナの基礎から、JLPT対策、文法、語彙、聴解、読解まで、レベルに合わせて学べます。講師による解説を見ながら、自分のペースで日本語を勉強したい方に向いています。
日本語の森は初心者でも利用できますか?
利用できますが、教材やコンテンツによって対象レベルが異なる点には注意が必要です。完全な初心者の場合は、まずひらがな、カタカナ、基本的なあいさつや初級文法から始めると無理なく進められます。中級・上級向けの動画も多いため、自分の日本語レベルを確認しながら、理解できる内容から順番に学習するのがおすすめです。
日本語の森ではJLPT対策ができますか?
はい、日本語の森は日本語能力試験(JLPT)の対策をしたい学習者にも利用されています。N5からN1まで、文法、語彙、漢字、読解、聴解などの分野を扱うコンテンツが用意されています。ただし、動画を見るだけで合格を保証するものではありません。過去問題や模擬試験、実際の問題形式にも取り組むと、より効果的に準備できます。
日本語の森は無料で使えますか?有料コンテンツもありますか?
無料で視聴できる教材や学習コンテンツがある一方、利用するサービスやコースによっては有料機能、会員登録、サブスクリプションが必要になる場合があります。料金、利用期間、自動更新の有無、解約方法は、ダウンロード前または申し込み前に公式ページで確認してください。端末や地域によって提供内容が異なる可能性もあります。
日本語の森を使うだけで日本語を話せるようになりますか?
日本語の森は文法や語彙の理解、聴解力の向上に役立ちますが、アプリや動画を見るだけで会話力が自動的に身につくわけではありません。学習した表現を声に出して練習し、日本人や他の学習者との会話、作文、シャドーイングなどを組み合わせることが大切です。毎日短時間でも継続して使うと、学習効果を実感しやすくなります。











